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『比べてわかる心の発達』
補足資料

書籍内の記述に関連する動画等を紹介しています。

第5章 数の認知

アジアゾウによる数の認知

動物園で飼育されているアジアゾウの実験では、大型のタッチパネル上に2つの視覚刺激(餌の写真)を並べて提示し、大きい数が示されているほうを鼻の先でタッチするように訓練された。その結果、0から10までの組み合わせで提示された刺激ペアに対し、アジアゾウは一貫してより多い数の刺激を選択することができた。

第6章 他者認知

バイオロジカルモーション

視覚情報としては複数の光点が運動しているだけだが、ヒトはそれが身体動作だとすぐに認識することができる。

第7章 情動

チンパンジーの自発的微笑

Pal という名前のチンパンジーが16日齢時に示した自発的微笑。

チンパンジーのアイのあくび伝染

実験室のチンパンジーたちに、チンパンジーがあくびをするのが映ったビデオとただ口を開けているだけのビデオを見せた(動画はそのうちのアイの様子)。すると、おとなのチンパンジーは、ただ口を開けているだけのチンパンジーのビデオを見たときよりも、あくびをしているチンパンジーのビデオを見たときに、より多くあくびをした。

バーバリーマカクの表情隠蔽

画像のリンク先で動画が公開されています

プレイフェイスを隠している様子。群れのなかで最も順位の高い2頭のそばにいる若いオスが、遊びが乱暴になってきたため、プレイフェイスを見せないようにすることで、その乱暴な遊びを望んでいないことを伝えようとしている可能性が考えられる。

画像のリンク先で動画が公開されています

スクリームの表情を隠している様子。群れのなかで最も順位の高い3頭の前にいるオスが、3頭に対してスクリームの表情をみせないようにすることで、攻撃を弱め、早く終わらせようとしている可能性が考えられる。

第8章 コミュニケーション

アイがアユムを育てた数年間の様子

京都大学霊長類研究所で2000年4月に出生したチンパンジー、アユムとその母親のアイの相互行為を記録した映像。生後5週目ですでに、「子の身体を指先でつんつんとつつく」「こどもの足をつかみゆっくりひっぱる」などの母親のプレイフルな手指を使った行動が見られる。

「ママ」の病床を訪れるヤン・ファン・ホーフ

集団飼育開始当初からの最古参メンバーであったママという名の女性チンパンジーと動物園創設者の親族にしてユトレヒト大学動物行動学教室教授だったヤン・ファン・ホーフには互いに若いころからの独特な長いつきあいがあった。老衰で死にいこうとするママがヤンの訪問に気づいたときにママが発した歓喜の声や表情は、ヤンにとっても衝撃的なものだった。互いへの敬意と愛情が感受される、貴重な異種間コミュニケーションの記録である。

野生チンパンジーの社会で利用されるジェスチャー

キャサリン・ホベイターらによる、野生チンパンジーのジェスチャーの研究を特集した BBC ニュースの記事(2014年6月)。Groom me here(ここを毛づくろいして)Climb onto my back(背中にお乗り)などのジェスチャーを紹介している。

第11章 社会的認知

チンパンジーの誤信念課題

類人たち(チンパンジー・ボノボ・オランウータン)が動画を見ている最中の視線が計測されている。最後の場面で類人たちの半数以上は、最初にキングコングが隠れた干し草の山を注視した。そうした個体は、キングコングが干し草の山からいなくなっていることを動画中のヒト役者は知らない(=誤った信念を抱いている)と理解しているといえる。